5月は前年に比べて31.2%減少している
コロナ自粛時にネットニュースやSNSで「コロナ離婚」が何かと話題になりました。多くの雑誌で離婚の特集も組まれました。
でも「過去のデータを参考にすると、コロナ離婚は増えないだろう」という予想を立てていました。(2020/05/22【コロナ離婚】ブログ)この予想は、偶然にも当たったようです。
7/28に厚労省から出た「人口動態統計速報」を見ると、3月以降、離婚件数が激減していました。それが、下のグラフ(緑の囲み)です。青い線が前年の件数で、赤い線が今年の件数。
1月から3月までは、なぞるように線が重なっていますが、3月以降、今年の離婚件数を示す赤い線がぐっと下がっています。
自粛生活が本格的に突入して、離婚件数がぐっと減っていたのです。
特に5月のひと月で見た場合、なんと 前年比31.2%の減少です。
何かと「コロナ離婚」と騒がれましたが、実際は、離婚届けを出した人は激減していました。
2019年 5月 16,698件
2020年 5月 11,483件
増減率 -31.2%
家庭内三密で、ストレスが溜まりSNSでのつぶやきが目立ちましたが、現実は増えるどころか、激減でした。なぜだろう?
●自粛時間で家族時間が増えて家族の関係が良くなった?
●経済基盤が不安定な状態では離婚はしにくい?
●市区町村の窓口が混んでいて、離婚届けを出しにくかった?
●家庭裁判所が閉廷していて、離婚が進まなかった?
推測の域を出ませんが、このような原因が考えられるかもしれません。
4月のDV相談は30%増加した…
一方で気になるのは、DV相談件数です。4月に全国の配偶者暴力相談支援センター(DV相談)の相談件数は13,272(速報値)で、前年同月より約30%増えたというデータもあります。
家庭内DVがある場合は、離婚にむけての冷静な話し合いをすることが難しい現実があります。DV被害を受けている妻(夫)は、「離婚をしたい」と伝えても、取り合ってもらえなかったり、暴力がさらに悪化する可能性があります。DV被害を受けていても、離婚の話を切り出せない状況かもしれません。
DV件数は、離婚件数の数値よりも別居の数値に影響を与えているかもしれません。
推測でしかありませんが、まとめ。新たなデータが出たら分析(なっているのか?)してみたいと思います。
●コロナ離婚は増えていない。むしろ減少している。
●DV被害は増えているが、離婚には至っていない。
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