ここ数年、「FIRE(ファイア)」がブームになっています。
既に、ご存じの方も多いかと思いますが、一言で説明すると「経済的自立を達成して早期リタイアをする」ことを指します。「Financial Independence, Retire Early」の頭文字をとって「FIRE」です。書店でもFIRE関連の本がズラッと並び、雑誌などでも、たびたび特集が組まれています。ここ数年の株式市場の好況が後押ししているようです。
ちょっと前の早期リタイアとは違うFIRE考え方
一昔前(20年位前)は、定年よりも早めに退職し、多目の退職金をもらって、田舎でのんびり暮らす…起業してひとり社長になる…カフェを開く…という夢のあるセカンドライフは決して珍しいことではありませんでした。
けれども、退職金の削減、年金開始年齢の繰り下げ、増税などによる手取りの減少、住宅ローンの返済年齢の高齢化などさまざまな理由で、現実的には難しくなってきました。晩婚化と教育費の負担も大きく影響しています。(暗いことを羅列してすみません)
今後、70歳定年が現実味を増して、普通に悠々自適な老後を夢見ることが難しくなって来ています。70歳定年とすると健康寿命の残りは、5年もありません。老後の不安は年々増す一方です。(男性81.41歳、女性87.45歳、健康寿命は男性72.14歳、女性74.79歳)。
そんな親世代を尻目にか、20代~30代の間に、FIREを目指す人が増えています。
早期リタイアして不労所得で生活するという考えです。
70歳まで働かなくてはならないよりは、無理して働くなくて済む方法があるならその方法を探るのは自然なことかと思います。
FIREを目指す基本的な考え方は、若いうちに多くの資金を運用しながら貯め、その資金を元に資産運用しながら運用益でリタイア後の生活をまかなうというものです。(ざっくり説明ですみません。)完全FIREでなくても、足りない分だけ無理せず働くサイドFIREという考えもあります。
投資で増やし運用で暮らす
このFIREは「4%ルール」がベースになっています。年間生活費の25倍の資金を貯めて4%の運用益を生活費にします。元の資金は減らないので、長生きリスクにも耐えられます。
例えば、年間の生活費を400万円としたら、その25倍の1億円貯めることにします。
1億年を年利4%で運用して運用益400万円で生活費にして暮らすというものです。
年間生活費が250万円であれば、25倍の6,275万円を貯め、運用益250万円/年間で暮らすというプランです。(4%ルールは検索するとたくさん出てきますので気になったら、調べてくださいね)
例)400万円×25倍=1億円
1億円の年利4% 400万円
「そんな簡単にできるの?」「そんな美味しい話はあるの?」と思われる方も多いかと思いますが、計算上は決して難しいシミュレーションではありません。
例えば、30歳の共働き正社員ので世帯年収が1,000万円で手取り800万円。半分の400万円/年をインデックス型投資信託などで運用した場合。
生活コストをかけず、ほったらかし長期投資をすれば現実味を帯びてくる数字です。ライフプランで支出が多くのなるの時期は、子どもが大学に入学するタイミングです。
結婚後、このプランを実行すれば子どもが大学入学前にFIREが実現できる可能性も出てきます。しかしながら、市場が常に右肩上がらりということはなく、予想外の暴落もありFIREを成功させるは世界経済が鍵となりますので、多少の運も影響してきます。
お金の付き合い方 世代間の格差
どの世代でもお金への関心は大きいかと思いますが、世代によってお金に対する考え方、価値観がちがうと感じています。30代の方は、iDeCoやNISAをきっかけに投資を始める人も多く、さらにネットを駆使して情報収集能力がとても高いです。ネットへの不安もなくネットをうまく使いこなしています。
30代はiDeCoとつみたてNISAで資産運用、50代以上は保険中心に老後資金を準備する傾向があるようです。(保険で資産運用はあまりお勧めしませんが…)アラフィフでも投資にチャレンジしたい方も増えてますね。
30台を中心としたFIFEの考え方は、仕事にも対する姿勢や目的にも影響すると思われます。人生韓にも強くかかわってきています。
一度、FIREの本に目を通すと勉強になる
アラフィフ以上で「今の若者の考え方がわからない、、、」と思う方は、一度、書店に並ぶFIREの本を手にとってみてはどうでしょう。若者の人生感、価値観を垣間見ることができるかもしれません。時代の変化が激しいですが、なんとかキャッチアップしていくアラフィフの私ですが、この時代の変化をおもしろくわくわくして見ています。
快晴の日が続いて行楽シーズンが到来。今年は去年行けなかった、紅葉狩りに出かけたいです。
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